ECサイト運営に将来性はあるのか?運営のコツやポイントも徹底解説
2022年10月07日インターネットの発展により年々利用者を増やしているECサイト。しかし、ECサイトの運営に今後需要があるのか不安に感じている人も多いのではないでしょうか。この記事では、ECサイト運営の将来性や運営のコツを解説します。
ECサイト運営に将来性はあるのか?
経済産業省の調査によると、2013年から2019年の物販系・サービス系・デジタル系ECサイトの市場規模は、年々上昇しているそうです。2020年度は、新型コロナウイルスの影響でサービス系のECサイトが落ち込みましたが、その分物販系のECサイトが伸び、全体として横ばいという結果になりました。2019年度までは確実に市場規模が上昇していることから、2022年以降もプラスの成長が見込めるでしょう。
※参考:電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました|経済産業省
ECサイト運営の将来性が明るい理由
日本のEC化はまだまだ不十分
日本は実店舗の利便性が高いことから、十分にEC化が普及していないと言われています。そのため電子決済などがより一般的になってくれば、EC化の需要がさらに増える可能性があります。
スマートフォンの普及によりECサイトの利用者が増える
最近はスマートフォンからECサイトにアクセスするユーザーが増えており、ECサイトの利用者も増加しています。それに伴い、TwitterやFacebookなどのSNSから商品購入するユーザーも増えています。総務省の情報通信白書によると、2019年にはモバイル端末利用者の7割近くがスマートフォンを利用していたそうです。
※参考:情報通信白書令和2年版 第2部 基本データと政策動向|総務省
越境ECによりグローバル市場の規模も広がる
最近はITの発展により言語の壁もなくなりつつありますので、アメリカや中国などを中心としたグローバル市場はさらに活発化していくと考えられます。経済産業省商務情報制作局情報経済課の調査によると、世界のEC市場は2021年度まで二桁成長をするそうです。特に日本製品は品質が高く海外でも人気商品ですので、海外販売を転機としてEC化が一気に進む可能性もあります。
コンテンツマーケティングとの相性がよい
コンテンツマーケティングは、ユーザーの役に立つコンテンツを発信することで、見込み顧客をリピーター化させるマーケティング手法です。優れたコンテンツを継続的に発信することで、商品やサービスのファンになってもらいます。ユーザー自身が情報を取捨選択するようになった昨今の市場変化に合わせて生まれた新しいマーケティング手法です。
コンテンツマーケティングは、ECサイトとの相性が抜群です。ブログなどのオウンドメディア上で自社商品のベネフィットを紹介できれば、自然な形で商品やサービスの購入を促せます。自社メディア上でファンを増やしていけば、競合他社にシェアを奪われることもありません。また、コンテンツ自体は無料で作成できますので、マス広告やWeb広告を運用するよりも低コストで済みます。
コンテンツマーケティングはさまざまなメリットがありますので、ECサイトの将来性に大きな影響を与えるでしょう。
ITの発展によるオートメーション化
ECサイトはインターネット上で稼働しますので、ITが発展するほど効率的に運用できるようになります。2020年の時点で5G通信や人工知能など革新的な技術が生まれていますので、今後数十年で大きく業態が変化する可能性もあるでしょう。実店舗よりもECサイトをもっていない方がリスクになることも十分ありえます。
ECサイト運営を成功させるコツ
最適な出店形態を選ぶ
ECサイト運営ではまず、最適な出店形態を選びましょう。
ECサイトは、大きく分けてモール型と自社型に分けられます。
モール型ECは、Amazonや楽天などの大型プラットフォームを借りて出品する形態です。最初から集客力のあるプラットフォームを利用できますので、需要のある商品を出品すればある程度購入されます。
ただし一定の手数料がかかったり、モール内の競合他社と価格競争に陥ったりしますので、戦略性をもって参入しましょう。
自社型ECは自分でサーバーを用意して、ECサイトを運営する形態です。
低コストで自由度の高いECサイトを運営できますが、決済やカートなどのシステム面を一から実装する必要があります。ITスキルがない企業や集客力のない企業には不向きです。
集客力がない企業にはモール型を、集客に自信のある企業には自社型をおすすめします。
データ分析を正確に行う
ECサイト運営では、アクセス数やクリック率などのデータ解析を正確に行い、Webサイトの問題点や改善点を把握する必要があります。どのような人がいつWebサイトに訪れているのか正確に分析しましょう。顧客がどのような商品やサービスを求めているのか把握することが大切です。
優れたエンジニアを雇い強固なシステムを構築する
ECサイトは強固なシステム上に構築し、大規模なアクセスがきても安定して運用できるようにする必要があります。インターネット上における店舗になりますので、ユーザーが安心して利用できる環境を構築しましょう。アクセス増によりサーバーがダウンする事態になると、商品やサービス、企業への信頼性が低下します。特に自社型ECでは、どんなアクシデントにも対応できる優れたエンジニアが必要です。
顧客接点を増やす
ECサイト運営では顧客に商品を見つけてもらうことが必須ですので、顧客接点を増やしてサイトへの流入口を増やす必要があります。SNSに投稿したコンテンツからECサイトに誘導したり、ECサイトで注文した商品を店舗受取可能にしたりするなど、実店舗もうまく連携させて多様な販売チャネルを構築しましょう。
プロモーションを行う
ECサイト運営では、広告やSEO、SNSなどを活用してプロモーションを実施しましょう。自社型はいわずもがなですが、既存の集客プラットフォームを利用できるモール型でも、ある程度のプロモーションは必要です。
アフターサービスを充実させる
ECサイト運営ではアフターサービスを充実させて、リピーターを増やす必要があります。利用者が希望する日時やタイミングで商品を届けるのはもちろんのこと、関連商品を紹介したり、買い替えのタイミングでメールを送信したりするなどして、継続的な購買を促しましょう。
デザインに凝り過ぎない
Webサイトを運営しているとかっこいいデザインにしたくなりますが、ECサイトにおいてデザイン性はあまり重視されません。ECサイトはユーザーの利便性を第一に考えますので、無駄に凝ったデザインにする必要がないのです。むしろシンプルな方が、商品について理解しやすく購入までの流れが分かりやすくなります。ECサイトでは、見た目よりも使いやすさを重視しましょう。
まとめ
ECサイトは、国内外問わず成長を続けている分野です。今後は5GやAIなどの最新技術も実装され、さらに需要が拡大すると考えられます。今後数十年でECサイトが実店舗を超える可能性も十分ありえますので、今からコツコツと準備しておきましょう。